県指定天然記念物 廣田神社のコバノミツバツツジ群落


廣田神社のつつじまつり

 毎年、4月第2土曜日には、廣田神社いすず会による『つつじまつり』が開催されます。
 廣田神社の境内には、約2万株のコバノミツバツツジがあり、今年2月9日、西宮市環境学習都市推進課の企画により「咲かそう!広田山のコバノミツバツツジ!」と題しましてエコツアーが開催されました。
 これからも廣田の杜の保全に全力を尽くしていきいたいと思います。

平成28年4月2日のつつじの様子
平成27年4月11・12日のつつじ祭・春祭
平成25年4月13・14・16日のつつじ祭・春祭
平成25年4月5日のツツジの様子
平成24年4月14・15日のつつじまつりの様子
平成24年4月7日のツツジの様子
平成24年3月31日のツツジの様子


廣田神社のコバノミツバツツジ群落

 廣田神社のコバノミツバツツジ群落は、西宮市の象徴甲山の南々東の山麗廣田山にあり廣田神社の外苑内約2万平方メートルに亘り十数カ所に分かれて大きな群落を形成し、総株数は約2万株にのぼると推定され、昭和44年兵庫県指定天然記念物に指定された。
 廣田神社の神苑は、後ろは甲山に接して六甲山を背負い、前は西宮市街を瞰下して武庫の静海を望み、摂津・河内・和泉の山野を一望の内に収めて、四方の眺めに富み、殊にツツジの満開となる四月初旬から中旬には満山ツツジを以ておおわれ、その情景は千紫万紅天に映ずるの美観にて筆舌に尽くしがたく、千古の神蹟に相応しい。
 我が国植物学の父である一大権威者の牧野富太郎博士も、その盛況な様子を遊覧されて「ただ三葉千萬人をおびき寄せ」と一句を詠まれて絶賛されたのである。コバノミツバツツジは、関西地方の低山を中心に分布し、特にアカマツ低木林内に多くみられ、本州(静岡県西部・長野県・福井県以西)・四国・九州の山地に自生する落葉低木のツツジ科の植物で、葉が小枝の先に三枚輪生する特徴があり、他のツツジ科の植物よりも早く葉が出る以前の3月末から4月中旬に一斉に開花し、紫花燃え出ずる紫雲の眺めは格別なものである。  花色は淡紫・濃紫・白色が有るが、廣田神社の躑躅は概ね淡紫色で、中には花弁に斑紋を表すものもある。
 廣田神社のコバノミツバツツジは古く元禄年間人文に詠まれ、元禄・寶永・正徳の頃(1688〜1715)に既に栽培され「廣田山の躑躅(ツツジ)」として殊に有名であったことから少なくとも300年以上に亘り人々に慈しまれて来たことが推察され、民間行事の春の山行きでも、廣田山で手折った躑躅を田の水口に挿し立てることが記録に残っている。
 ツツジ科の植物は株を叢生して拡大し、株の中央の幹は枯死するので、樹齢の推定は困難であるが、廣田神社のコバノミツバツツジは大株で樹齢約150年以上と推定され、其の高さも3、4メートルに達する。
 「国際花と緑の博覧会」の公式ガイドブックにも阪神間で唯一花の名所として紹介され、阪神間を始め各地より多くの観覧者が陽春の候には訪れているが、大東亜戦争以前には周辺地区を含め約20万株を誇ったツツジも、周辺地区の開発・宅地造成などに伴い廣田神社の神苑に残った約2万株のみとなったため、神社では市民の協力を得て植栽に力を入れており、去る平成5年にも皇太子徳仁親王殿下ご成婚を祝し、氏子崇敬者より植樹の奉賛を募り、約500株の若木を植樹した。

コバノミツバツツジ一輪

コバノミツバツツジ枝

コバノミツバツツジ数十輪

コバノミツバツツジと小径

コバノミツバツツジと社務所

コバノミツバツツジ